10年以上の実務経験で業種追加を申請する場合に気をつけること

Çブログ建設業許可10年以上の実務経験で業種追加を申請する場合に気をつけること

愛知県名古屋市の行政書士 後藤隆一です。

本日は久しぶりに建設業許可に関するお話です。

専任技術者の要件:今回は実務経験に着目

建設業許可を取得するためには、専任技術者を置く必要があります(建設業方第7条2号)。

専任技術者となる人は以下の要件のいずれかを満たす必要があります。

イ 学校教育法による高等学校若しくは中等教育学校の所定学科を卒業した後5年以上の実務経験のある方

  高等専門学校の所定学科卒業後又は同法による専門職大学の前期課程の所定学科修了後3年以上の実務経験のある方

ロ 十年以上の実務経験のある方

ハ 国土交通大臣がイ又はロに掲げる方と同等以上の知識及び技術又は技能を有するものと認定した方

今回の話はロに着目します。

10年の実務経験を新規許可で使用したら

平成30年3月に管工事業の新規許可を取得した建設業者Aがいるとします。

Aは平成20年1月~平成29年12月までの間、10年間の実務経験を利用して管工事業を取得したとします。

ただ、実は平成20年1月~平成29年12月の間は、毎年100%管工事業をやっていたのではなく、毎年80%管工事業、20%機械器具設置工事業をやっていました。また、令和1年と令和2年は50%管工事業、50%機械器具設置工事業でした。

この場合で、令和3年3月に10年の実務経験で機械器具設置工事業を取得しようとします。取れるでしょうか?

平成20年1月~平成29年12月の10年間機械器具設置工事業をやっていたのだから、それで10年の実務経験として申請します。 → NGです。この間は管工事業の実務経験で使っているので、申請できません。10年の実務経験を10年で申請するということは、その10年間管工事業のみをやっていることを意味し、機械器具設置工事業はその間はできないことになります。

そもそも80%しかやっていないので、本当は10年間×80% = 8年の実務経験にしかなりません。平成17年1月~平成19年12月まで、同様に8:2の比率でやっているとすると、平成17年1月~平成19年12月の間の実務経験を加えれば、10年の実務経験を満たします。すなわち、13年間×80% = 10.4年 になり、満たします。

そして、機械器具設置工事業の業種追加です。平成17年1月よりも前も全ての年で、管工事業:機械器具設置工事業=8:2とすると、

0.5×2年 + 0.2×45年 = 10年 となり、45年間継続して実務経験を積む必要があります。これはたぶん無理ですよね・・・。上記の建設業法7条2項ロに対応して、資格をとる等が必要と考えられます。

まとめ

実務経験の10年は、100%該当の建設業種を実施したうえでの10年です。